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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

サンゴの形態の定量化

Kyle J. A. Zawada;...;Joshua S. Madin(2019.8, Coral Reefs)[Quantifying coral morphology]

 

理由

ラボセミナーで出てきた

 

概要

サンゴの形態は生理的な違いからサンゴが見つかる環境まで、生態系の技師としての役割を通じてスケールを超えて重要な意味を持つ。しかしながら、系統間の形態の定量化は難しく、形態的な違いは従来粗い成長形態カテゴリ(例えば木様や大規模など)を介して捉えられている。本研究では、連続的な3次元形態の変数を同定することでサンゴ形態の定量化方法を開発する。これをするために、7つの成長形態カテゴリーにまたがるサンゴコロニーの152のレーザースキャンから推定した6つの変数とサイズの大きさの3つのオーダーを強調した。形の違いの88%は2つの主要要素で捉えられることが分かった。第一要素は凸性の体積コンパクトさの違いである。第二要素は表面の複雑性と上端の重さの間のトレードオフである。体積コンパクトさの違いは第二軸に沿った変化も限定する。この第二軸では、コンパクトさが小さいとき、表面の複雑性と上端の重さが変化する。従来の成長形態カテゴリがこの形態空間内の異なる領域を占めていた。しかしながら、これらの領域はコロニーサイズ内の形の変異のスケーリングによって重なる。それにもかかわらず、4つの形の変数内で70から95%の正確性で従来の成長形態カテゴリーを予測することができた。このことから、連続的な変数がこれらの成長形態によって意味される定量変数を捉えることが示唆された。サンゴの形態を、形の違いを捉える連続的な変数に抽出することで、サンゴ建築や生息地の提供のようなサンゴの生物学、生態学と生態系を支配するメカニズムをより検証できるようになるだろう。

 

雑記

論文読みは終わらない