これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

アトピー性皮膚炎の皮膚と、IL-17処理した皮膚等価モデルにおけるタイトジャンクションの機能障害

Takuo Yuki;...;Yoshiki Tokura(2016.9, PLOS ONE)[Impaired Tight Junctions in Atopic Dermatitis Skin and in a Skin-Equivalent Model Treated with Interleukin-17]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

顆粒層におけるタイトジャンクション(TJ)の機能障害は、表皮における角質層(SC)のバリア機能の異常を引き起こす。しかしながら、代表的な異常SC関連の皮膚疾患であるアトピー性皮膚炎(AD)においてTJが乱れているのか、そしてADの病態形成に関するいくつかの因子がTJの機能障害を誘導するのかは不明である。これらの問いを扱うため、AD皮膚におけるTJの変化と、皮膚等価モデルにおけるTJに対するTh2とTh17サイトカインの効果を調べた。ADの正常部位と損傷部位の皮膚表皮におけるTJタンパク質濃度を測定した。ウェスタンブロットと免疫組織化学解析から、健康な被験者に比べてADの正常部位でzonula occludens1濃度の減少と、損傷部位でのzonula occludens1とclaudin-1濃度の減少が明らかになった。次に、皮膚等価モデルのTJバリアにおけるIL-4, TNF-α,IL-17,IL-22の効果を調べた。IL-17のみがTJバリアを減少させた。さらに、IL-17処理した皮膚モデルでフィラグリンモノマー減少が欠損することが観察された。よって、TJはIL-17の効果によって、ADにおいて少なくとも部分的に機能を損なっており、これが異常なSCバリアを生じさせる。

 

雑記

ここからは怒涛の実験論文確認。