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肺炎マイコプラズマ関連の多形紅斑の臨床、組織像:他の原因で誘導された100例と比較した33症例の単一のセンターの系列

Amode R;...;Chosidow O.(2018.7, J Am Acad Dermatol.)[Clinical and histologic features of Mycoplasma pneumoniae-related erythema multiforme: A single-center series of 33 cases compared with 100 cases induced by other causes.]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

背景:肺炎マイコプラズマ感染は、多形紅斑(EM)とスティーブンジョンソン症候群-中毒性表皮壊死症(SJS-TEN)で記述されてきた。肺炎マイコプラズマ関連のEMの臨床面は、これまであまり記述されてこなかった。

目的:肺炎マイコプラズマ感染性のEMと非肺炎マイコプラズマ感染性のEMの違いを明らかにすること

方法:2000-2015の間で皮膚科でEMと認められたすべての患者を含めた単一センターの後ろ向き研究のコホート研究である。肺炎マイコプラズマ感染性のEMと非肺炎マイコプラズマ感染性の症例について、疫学的、臨床的、組織データと経過を比較した。

結果:肺炎マイコプラズマ感染性のEMの33人の患者を非肺炎マイコプラズマ感染性のEMの100人の患者と比較した。肺炎マイコプラズマ感染性のEMでは、冬の発症が最も多かった。末端に分布する皮疹と典型的な標的型皮疹は非肺炎マイコプラズマ感染性EMに比べて肺炎マイコプラズマ感染性EMでより少なかった。複数の粘膜関与は、非肺炎マイコプラズマ感染性EMより肺炎マイコプラズマ感染性EMでより多く、粘膜や気道の後遺症も同様であった。平均入院期間は肺炎マイコプラズマ感染性EM患者でより長かった。TEN様のパターンは14人の肺炎マイコプラズマ感染性EM皮膚生検で観察された。

課題:後ろ向き研究の設定

結論:肺炎マイコプラズマ感染性EMは、非肺炎マイコプラズマ感染性EMと比較してより拡散性かつ非定型の標的型、より多くの粘膜や気道の後遺症を示すという異なる所見を持つ。組織データから、全ての肺炎マイコプラズマ感染性EMの皮膚サンプルにおいてTEN様のパターンを示した。

 

印象的な図

Fig2.(A)大きな非定型の標的型を示す胸にある肺炎マイコプラズマ関連の多形紅斑の臨床所見。(B)ひざやあしにある定型と非定型の標的型の所見

 

雑記

あとひとふんばり