これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

植物の発生中の幾何的な運河化としての葉序

Christophe Godin;..;Stéphane Douady(2020.10, Development)[Phyllotaxis as geometric canalization during plant development]

 

理由

Twitterで流れてきた

 

概要

内部や外部の変化の源が様々にあるにも関わらず、比較的頑健に生物の形が発生するのはなぜか、というのは発生生物学の基本的な問題である。答えの一部は発生拘束の考えにある。つまり、個体発生のどの段階でも、形態形成過程が制限されることで、現在の生物が作られる文脈の中で制御されている。このような一般的な拘束の一つは、生物自身の形であり、これはその最終的な形に向けて生物の発生を徐々に切り拓くものである。ここでは、植物でのこの考えを説明する。植物は側生器官によって形成される驚くべき対照的なパターン(葉序)をもつ。この仮説の記事の目的は、まず葉序の可能なまとめを提供し、植物における空間パターンは初期の器官の局所的な相互作用から徐々に切り拓かれることを議論する。器官形成の相対的な統一性は、植物全体に共通であり、フィボナッチ葉序のような特定の植物パターンの普及率を説明する。

 

印象的な図

Fig. 1. 葉序のまとめ

 

概要

パターンのある写真、見てるだけで楽しいね

リウマチ性疾患の患者の生物製剤に対する奇異性の皮膚反応

Simone Garcovich;..;Angelo Valerio Marzano(2019.3, Flontiers in Pharmacology)[Paradoxical Skin Reactions to Biologics in Patients With Rheumatologic Disorders]

 

理由

色んな皮膚炎の形を調べてて見つけたやつ

 

概要

生物学的製剤を用いた免疫調節を標的にした治療は、リウマチ性症状を含む自己調節性免疫疾患の管理に革命をおこした。初期の腫瘍壊死因子(TNF)-α阻害剤から新しい抗サイトカインモノクローナル抗体まで生物学的製剤の有効性と忍容性は、関節リウマチや血清反応陰性脊椎関節炎のような衰弱性の症状の疾病の変化(自然歴)を劇的に変化してきた。いくつかのリウマチ性疾患に広く生物学的製剤が用いられ、奇異性の反応といわれる新しいクラスの有害事象が関係してきた。これらの事象は炎症性免疫調節性組織反応であり、これらの薬剤誘導的な反応の突発的な対応を治療するために広く用いられる、標的生物学的製剤を用いたリウマチ性症状の治療中に奇異的に生じる。皮膚がよく関係し、稀または一般的ではないことを考えても、これらの皮膚臨床像は生物学的製剤の中止の重要な原因である。TNF-αアンタゴニスト誘導性乾癬は、新しい、もしくは既に存在した形の悪化を示す。この乾癬は、プロトタイプであり、生物学的製剤に対するもっとも起こりやすい奇異性皮膚反応である。一方で、湿疹性および苔癬様発疹、化膿性汗腺炎、壊疽性膿皮症、スウィート病、肉芽腫性皮膚疾患のような他の疾患はより起こりにくい。これらの反応の管理は、皮膚像の深刻さと拡張に依存する典型的もしくは体系的な皮膚関連治療を含む。そして、一般的に根底にあるリウマチ症状の治療の他の症状の調節方法に切り替えることと関連がある。ここでは、リウマチ性患者において生物学的製剤で誘導された皮膚有害事象の新しいクラスの分類と、病因、そして臨床管理の現在の概念と矛盾点を詳細にまとめる。

 

印象的な図

Fig1. 生物学的製剤に対する皮膚有害事象の分類と病因、そして関連する重要な免疫反応サイトカインパターン

 

雑記

取り戻せ、生活習慣

関節リウマチを理解するための定量的予測的なモデリング方法:短いレビュー

Fiona R. Macfarlane;...;Raluca Eftimie(2019.12, Cells)[Quantitative Predictive Modelling Approaches to Understanding Rheumatoid Arthritis: A Brief Review]

 

理由

自分の研究発表で使う数式化の参考に

 

概要

関節リウマチは主な公衆衛生の問題である慢性自己免疫疾患である。この症状は滑膜性関節と軟骨侵食の炎症が特徴的である。これは慢性的な痛みや生活の質の低下、そして時には死に至ることがある。症状の進行の裏にある生物学的背景を理解することと、多様な治療の存在/非存在下での症状の進行を定量的に予測する方法を開発することは、治療方法の成功に重要である。本研究の目的は、関節リウマチを理解するための多様な定量的な予測モデリング方法をまとめることである。この目的のため、この症状の生物学といくつかの最近の治療方法を短く議論し、この分野でのいくつかの残っている問題を強調することから始める。次に、これらの残っている問題のいくつかを解決するための多様な数理機械的モデルをまとめる。この症状の進行の裏にある生物学的メカニズムを調べるモデルだけでなく、多様な薬剤治療の薬物動態や薬力学モデルを議論する。さらに、治療コストを最適化する一方で、症状と潜在的な合併症の進化を考慮するモデルに焦点を当てる。

 

印象的な図

Fig3 抗炎症と炎症性サイトカインの関係 式2a 2bが対応

 

雑記

寒くなり、また起きれなくなってきた

自然免疫系の計算機モデリング

Alexandre Bittencourt Pigozzo;...;Marcelo Lobosco(2013.4, BMC Bioinformatics)[On the computational modeling of the innate immune system]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

近年、ヒトの免疫系(HIS)の数理的、計算機的モデリングへの関心が高まってきた。HIS動態の計算機モデリングは複雑な現象と免疫応答間の関係の理解を深めるのに貢献する可能性がある。さらに、計算機モデルは異なる症状の新しい薬剤や治療を支持する可能性がある。しかしながら、HISのモデリングは複数の学際チームによって行われるべき大量の仕事を要求する非常に困難な研究である。この研究では、組織切片へのリポポリサッカライド(LPS)の注射後の免疫応答中の、HISの代表的な細胞や分子の時空間ダイナミクスをモデル化することが目的である。LPSはグラム陰性バクテリア細胞壁を構成し、これは免疫原性が高い分子である。これは強い免疫応答を引き出すような驚くべき能力を持つ。ここでは、偏微分方程式(PDE)に基づく記述的かつ機械的かつ決定的なモデルを示す。したがって、このモデルによって、免疫応答中に異なる複雑な現象がどのように構造や要素と相互作用しているのかが理解できる。加えて、モデルのパラメーターは系の生理学的特徴を反映しており、これは一般的な利用へのモデルを正確にしている。

 

雑記

この記事を書いてる日がちょうどこのブログを開設して2年になったようだ

 

常在細菌に対する免疫は乾癬状の皮膚炎を促進する

Charlotte Hurabielle;...;Yasmine Belkaid(2020.7, PNAS)[ Immunity to commensal skin fungi promotes psoriasiform skin inflammation]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

定常状態下では、免疫系は微生物を感知して反応する準備が出来ている。このように、T細胞応答を含む微生物に対する免疫系は、他の炎症の原因に先行すると期待される。この微生物特異的なT細胞のこの蓄えが、組織の症状にどのように影響するのかははっきりいないままである。ここでは、乾癬の実験モデルを用いて、皮膚常在菌に対する再反応は組織炎症を有意に悪化させる。菌曝露前によって起こる増強された症状は、Th17と応答と好中球細胞外トラップに依存しており、ヒトの皮疹の乾癬の皮膚の転写容態の特徴を要約する。結果から、皮膚菌に対する直接的な再反応は、皮膚炎を直接的に促進し、組織炎症の探索は微生物に対する再反応の文脈で評価できることを提案する。

 

雑記

酒は飲んでも飲まれるな(自戒)

学際的研究の結晶:異常なバラ状の紅斑の征服

Nitin Verma;..;Muhammad Amjad Khan(2016.1, Case Reports in Pediatrics)[The "Pearls" of Multidisciplinary Team: Conquering the Uncommon Rosette Rash]

 

理由

色んな形の皮膚炎をさがしていたので

 

概要

線状IgA水疱性皮膚症(LAD)は、子供の慢性水疱性疾患として知られ、基底膜の領域でのIgA沈着を伴う自己免疫疾患であり、水疱性紅斑を引き起こす。これは、しばしば”真珠の首飾り”またはバラ状として記述される臨床的所見を示す。診断はたいてい臨床的であるが、ときどき生検が必要になる。ダプソンは、LAD治療における第一選択治療として広く考えられている。5歳の少女は、広がった痛みのある紅斑と発熱が4日続いていた。この紅斑は痛みのある水疱に変化した。水疱瘡との最近の接触も存在した。彼女は熱はないが血行動態的に安定しており、二次感染の水疱瘡患者として扱われた。治療を繰り返したのち、症状が持続するため、皮膚科チームに見直され、子供の慢性水疱性疾患としても知られる線形IgA疾患と診断された。これは、バラ状の見た目と真珠の首飾り用の皮疹のある水疱性紅斑を示すことに基づく。LADの臨床的特徴は、より一般的な皮膚感染と区別するのが難しい可能性がある。他の学際的なチームの経験が大きな活躍をする場合があり、正しい診断と治療を導く可能性がある。

 

印象的な図

Fig2. 真珠の首飾り様の皮疹

 

雑記

しれっとノーベル賞シリーズ終わってますが、自分のテーマ周りの論文読み終わったらまた始めるかも

フィードバックバーテックスセットの動態と制御:制御ネットワークにおける分子活性の多様性を決定する忠実な指標

Atsushi Mochizuki;...;Daisuke Saito(2013.10, Journal of Theoretical Biology)[Dynamics and control at feedback vertex sets. II: A faithful monitor to determine the diversity of molecular activities in regulatory networks]

 

理由

こないだ読んだ論文の理論パートの参考文献になってたやつ

 

概要

現代の生物学によって、多種の分子間の制御を記述する多くのネットワークが与えられた。このような制御ネットワークに基づく分子活性の動態が生物学的機能の起源であると広く考えられている。しかしながら、制御ネットワークの構造とそのダイナミクスの関係の理解は現在限られている。この研究では、新しい理論を構築して、制御関係の情報だけからダイナミクスの重要な側面を与える。制御ネットワークの”フィードバックバーテックスセット(FVS)"はダイナミクスの”決定ノード"のセットであることが分かった。この理論は、実用的に現実の生物システムを研究するのに有力である。この仮定は2つである。(i)定常状態や周期振動、準静的振動のような全体システムの長期的動的ふるまいは、ネットワークにおける分子のサブセットの測定によって同定されうる。(ii)そのサブセットは制御関係のみから決定される。例えば、113分子のシグナル伝達ネットワークによって作られる可能な動的アトラクターは、ネットワーク構造の情報が正しければ、たったの5分子の活性の測定によって同定される。したがって、我々の理論によって、系を制御する重要な分子を選択する合理的な基準が与えられる。さらに、FVSのダイナミクスを制御することは、全体システムのダイナミクスを一つのアトラクターから最初と異なる別のアトラクターへと切り替えるのに十分であることが示された。

 

雑記

[rational creiterion]が検索履歴に残ってたから「アレ?これも前読んだっけ?」になった。どうやら他の論文で出てきていたよう