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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

森林の樹木の繁殖同調:カオスから同調し、かつ周期的な繁殖の形成

Satake, A;Iwasa, Y(2000.3)[Pollen coupling of forest trees: Forming synchronized and periodic reproduction out of chaos]

 

理由

磐佐先生シリーズ6

 

概要

老齢林における樹の多くは種子の同調を見せる。彼らの繁殖活動は数年間で大きい分散があり、異なる個体間でしばしば同調する。この論文では、樹が毎年光合成産物を蓄積し、燃料の貯蓄レベルが閾値を超えた時花をつくり、花粉の有効範囲によって制限される速度で種と果実を作る。花粉の限界が無ければ、森の樹は独立したカオス性変動を示す。花粉交換を介した樹の交配の結果、繁殖は森林全体で部分的または完全に同調する。全体の森は2つの必須パラメーターの値によって決定される異なる動的ふるまいを示す。そのパラメーターは除去係数kと交配の強さβである。完全に同調した周期的繁殖と、カオス的な時間系列の同調繁殖と、群化現象、個体間の同調のない樹のカオス的繁殖を見つける。樹の同調繁殖が安定した周期変動を示すようなパラメーターウインドウが多くある。完全に同調した森林では、解析的にリアプノフ関数をすべて計算できる。年の有意な差が低い水準で花をつけるときにだけ、森林のすべての樹の同調繁殖が起こり、その結果交雑花粉限界によって少量の果実が成る。これは、豊作年と非豊作年の間にしばしば完全に切り倒されないような観察と一致する。

 

雑記

育林学、という学問もあるらしい。世界には一体いくつの学問があるんだ・・・?