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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

数理モデルから、インフルエンザに対する再起応答における記憶性CD8T細胞集団の役割が解明された

Veronika I. Zarnitsyna;...;Rustom Antia(2016.5, Front Immunol.)[Mathematical Model Reveals the Role of Memory CD8 T Cell Populations in Recall Responses to Influenza]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

現在のインフルエンザのワクチンは、ワクチンに含まれる系に対する制限された保護を与え、常に進化する新しい系への応答を数年ごとに再構築する必要がある。新しい方法は、ウイルスの異なる系間で保存されているBとT細胞エピトープを標的にすることで幅広い保護を与えるワクチンの開発を目指している。この論文では、数理モデルの開発に注目して、インフルエンザに対するCD8T細胞応答、そしてそれらがどのように強化されるのか、それらが保護に寄与する状況を探索する。モデルから、(二次リンパ器官内で作られた免疫応答とウイルスに感染した気道をもつ)空間的不均一性と、(気道における常在T細胞のサブ集団を生じさせるリンパ器官内で生じる増殖のある)T細胞との相互作用が、インフルエンザに対するCD8T細胞応答によって余裕が与えられる保護のダイナミクスの理解に重要であることが示唆された。結果から、気道における常在T細胞の生成のタイムラグと感染後の減少速度は、CD8T細胞応答の有効性を制限する重要な因子であることが示唆された。モデルから、中央の記憶性T細胞の量が増加すると、ウイルス量の減少を引き起こす一方で、常在T細胞の集団のサイズと保護の間の関係には鋭い保護閾値があることが予想された。さらにモデルから、繰り返される自然のインフルエンザ感染は、中央CD8T細胞の数と常在記憶性CD8T細胞のピークの数をプラトーに達しさせる一方で、前者は維持されるが後者は最近の感染からの時間で減少することが示唆された。

 

雑記

2日のお休みをもらったが、休んだら余計に疲れた気がする