これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ランダムな細胞の梱包から生まれる哺乳類上皮の自発的な構造の組織化

Hisao Honda; Shuhei Imayama(1996.2, Journal of Investigative Dermatology)[Spontaneous Architectural Organization of Mammalian Epidermis from Random Cell Packing]

 

理由

「理論生物学」第4章4-2「多細胞体形態形成のための細胞モデル」の参考文献

 

概要

哺乳類種の上皮における角質層の細胞は、ハニカム構造の列で正確に並んでいる。表皮は常に表面の細胞を失い、これは表面に移動する間に分化した基底細胞に置き換わる。この移動の過程は、ケルヴィンの十四面体の形で圧縮された細胞の正確に決定された列として見られる。ここでは、上に移動する細胞がより密度の低い領域を占有するという仮定に基づいてこの構造的な組織化の計算機シミュレーションを示す。このシミュレーションは細胞の置換の間に構造が維持されるメカニズムを説明するだけでなく、この構造がランダムに供給される初期の細胞から自発的に組織化されることを示した。生きている個体は多様なレベルで自己組織的なシステムを構成しているが、この自己組織化系はほとんどが分子レベルで調べられてきた。この計算機シミュレーションは細胞レベルでの自己組織化系を明らかにした。

 

印象的な図

Fig5. 細胞の梱包の計算機シミュレーション

 

雑記

こんな昔の皮膚科学系の雑誌にも数理モデルの論文が載ってたのか