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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

マクロピノサイトーシス(飲作用)シグナル点の微地形的誘導

Gen Honda;...;Satoshi Sawai(2021.12, PNAS)[Microtopographical guidance of macropinocytic signaling patches]

 

理由

Twitterで見つけたような気がする

 

概要

意義

粘菌や免疫細胞の形態は変形可能かつダイナミックである。この形態は細胞外溶質や粒子の取り込みと同時に、様々な場所での移動を促進する。その根底にある膜突出が接触する表面の形によってどのように引き起こされるのかはほとんど探索されていない。本研究では、粘菌において細胞が流体の取り込みの構成的過程であると考えられてきたマクロピノサイトーシス杯と呼ばれる構造の前駆体が、マイクロメートルスケールの表面特徴によって誘発されることを示す。画僧解析と計算機シミュレーションから、自己組織化動態の微地形的な依存性が、効率的な誘導、膜突出の保存、そしてこのような表面特徴に沿った完全な細胞の移動をどのように支えるのかを示す

 

概要

粘菌や免疫細胞のように速く移動する細胞において、大きなスケールの細胞膜突出を形成するため樹状アクチン繊維は時空間的に制御されている。これらは粒子や液体の取り込みに加えて移動においても重要であるにも関わらず、これらの動態が接触表面のマイクロメートルスケールの特徴にどのように影響されるかはまだほとんど理解されていない。ここでは、微細加工をした表面上の粘菌の定量画像解析を通じて、マイクロピノサイトーシスの膜杯によって指示される異なるモードの地形誘導があることが示された。ナノメートルサイズの曲率を感知するタンパク質や応力繊維に依存することが知られている他の地形誘導と異なり、マクロピノサイトーシスの膜杯は、Ras/PI3K/Fアクチンシグナリング点と、凸型に曲がった表面でのそのマイクロメートルスケールの地形特徴、すなわちPI3K/Fアクチン非依存的なRas-GTP蓄積や、凸端に沿ったPI3K依存的な点の拡大、そして凹端でのアクトミオシン依存的な拘束などで駆動される。数理モデルシミュレーションから、地形依存的な開始は、点のパターニングと膜変形の成熟した定義を組み合わせて、地形誘導を起こすことが示された。結果から、マクロピノサイトーシス杯は、そもそも液体取り込みを支えることができる自己閉塞構造であることが示唆された。しかしながら構造化された表面の存在下で、粒子取り込みや細胞誘導のために曲げた分岐した尾根を正しく導くことができることが示唆された。

 

雑記

粘菌がもにもに動いてる画像、かわいいね