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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

生物の設計原理を理解するための表現型中心的なモデリング

Miguel A.Valderrama-Gómez;...;Michael A.Savageau(2018.10, Journal of Theoretical Biology)[Phenotype-centric modeling for elucidation of biological design principles]

 

理由

ラボSlackで紹介されてた

 

概要

最近開発された"表現型中心的な"モデリング戦略によって、4つの進歩と複雑な生物系の理解を進める可能性が結びついた。この4つとは、(1)生化学的な表現型の厳密で数学的な定義、(2)生化学ネットワーク構造に基づく表現型レパートリーを列挙する方法、(3)効率的なパラメーター予測と表現型レパートリーの解析のための一式の計算アルゴリズムの統合、そして(4)表現型の結果の空間を案内し、生物と関係のある特徴と系の設計原理を同定するための利用者重視の環境である。これらの進歩によって、パラメーター値を必要とする決定論的また確率論的シミュレーションが促進され、システム生物学における仮説識別と合成生物学における設計サイクルの両方が加速する。ここでは、まずこの新たなモデリング戦略を可能にする生化学表現型の基本的な定義をまとめ、ラムダファージ由来の単純な系を用いて戦略の概要を提示し、全体の設計原理の例を与える。次に、この方法の正や負のフィードバックを含む共通のネットワーク構造への応用を詳細に説明する。このシステムの表現型の全体的な耐久性に関する系の設計原理を報告する。最後に、この表現型中心的な戦略を論理ネットワークに適用し、ブーリアン法から得られた結果と比較する。機械的モデルとブーリアンモデルの互いの利点と欠点を十分に説明する。機械的モデルは生物として現実的であるという利点があるが、多くが分かっていない大量の生化学パラメーター値によっても制限されている。ブーリアンモデルはパラメーターの制限が無いという利点があるが、既知の物理または化学的定数も失われている。表現型中心的モデリング戦略は両方の利点を結び付けることを示す。

 

雑記

無心で家の物を断捨離してる時が一番心安らぐな