自然免疫における恒常的な炎症
Kensuke Miyake; Tsuneyasu Kaisho(2014.10, Current Opinion in Immunology)[Homeostatic inflammation in innate immunity]
理由
自分の研究関連
概要
最重要点
病原体センサーは、病原体だけでなく自己由来物質にも反応する。この自己由来物質は脂肪酸や拡散のような代謝物である。この代謝物はセンサーを活性化して、恒常的な炎症を引き起こす。エンドリソソームは恒常的な炎症にとって重要な細胞間プラットフォームである。
樹状細胞はサブセット特異的に恒常的な炎症を引き起こす。自然免疫センサーは、微生物生産物に対してだけでなく、核酸(NAs)や脂質のような分泌代謝物にも反応する。Toll様受容体(TLRs)は、細胞膜からのシグナルだけでなく、NAsや脂質が異化したエンドリソソームからのシグナルも伝達する。エンドリソソームにおけるTLRsと代謝物との相互作用は、恒常的なTLR活性を引き起こす。NAを感知するTLRsを発現している樹状細胞は、宿主や共生細菌由来の代謝物によって常に活性化されI型IFNsを生産し、それにより様々な種類の炎症状態を誘発する。ここでは、恒常的な炎症が自然免疫センサーによってどのように誘導されるか、そして免疫恒常性の維持と非感染性炎症性疾患の発症にどのように関与しているのかを議論する。
雑記
良い図を見つけた