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友人か敵か?ヒト皮膚疾患における宿主防御(抗菌)ペプチドとタンパク質

François Niyonsaba;...;Hideoki Ogawa(2017.2,  Exp Dermatol.)[Friends or Foes? Host defense (antimicrobial) peptides and proteins in human skin diseases]

 

理由

博論の参考文献シリーズ

 

概要

宿主防御ペプチド/タンパク質(HDPs)は抗菌ペプチド/タンパク質(AMPs)としても知られ、皮膚自然免疫系で重要な分子である。AMPs/HDPsは、細菌やエンベロープウイルス、菌そして数種の寄生虫に対する幅広い殺傷能力を歴史的に示している。最近、AMPs/HDPsは重要な生物機能を持つことが示された。その機能とは、細胞増殖の誘導、移動、分化;炎症反応の制御;多様なサイトカイン/ケモカインの産生制御;創傷治癒の促進;皮膚バリア機能の向上である。AMPs/HDPsが我々の体を保護するという事実にもかかわらず、いくつかの研究から、これらの分子は多様な皮膚疾患の病態形成に積極的に寄与するという仮説が立てられる。例えば、は乾癬、アトピー性皮膚炎、酒さ様皮膚炎、尋常性痤瘡、全身性エリテマトーデス、そして全身性強皮症の病理過程においてAMPs/HDPsは重要な役割を果たす。よって、AMPs/HDPsは、皮膚免疫を促進すると同時にいくつかの皮膚疾患の病態形成を開始する、諸刃の剣である可能性がある。この総説では、最も一般的な皮膚由来のAMPs/HDPs(ディフェンシン、カテリシジン、S100タンパク質、リボヌクレアーゼそしてダームシジン)を記述する。そして、皮膚炎症性/感染性疾患におけるこれらのAMPs/HDPsの良い面と悪い面、その生物学性を議論する。AMPs/HDPsの制御、機能、メカニズムを理解することで、多様な皮膚疾患の治療における新しい治療可能性が与えられるかもしれない。

 

雑記

がんばるぞー