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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

急性と慢性損傷治癒における治癒の細胞・分子メカニズム

P. Martin; R. Nunan(2015.7, British Journal of Dermatology)[Cellular and molecular mechanisms of repair in acute and chronic wound healing]

 

理由

こないだ、急性と慢性の炎症の違いを議論したので

 

概要

健康な損傷治癒の基本となる細胞・分子メカニズムのかなりの知見が様々な動物モデルで集められてきた。そして今、慢性損傷と繊維症を含む病的な治癒を起こすメカニズムは理解されていない。通常は小さく切ると、細胞の移動、適切なレベルの炎症、神経支配と血管形成が強く協調して数日間で治癒する。大きな手術を行うと、目立つ傷跡が治癒して消えるまで数週間かかることがある。一番最後に、(バリア欠損が3か月間治らない状態として定義される)慢性損傷は、西洋で主に治療が難しいものになっており、年齢や糖尿病・肥満・脳血管障害の発生の増加に応じて増加する。ここでは、基礎研究者と臨床医間のより良い対話を通じて、臨床の問題と仕組みを、最近の知見を拡張して新しい潜在的な治療方法を開発を試みている。

 

印象的な図

Figure 1. 急性損傷治癒メカニズムで起こっていること

Figure 2. 慢性損傷の生物学