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皮膚損傷治癒:最近の知識と概念の更新

Sorg, Heiko;...;Mirastschijski, Ursula(2017.2, EUROPEAN SURGICAL RESEARCH)[Skin Wound Healing: An Update on the Current Knowledge and Concept]

 

理由

急性と慢性の炎症について

 

概要

背景: 健康な皮膚がきちんと働くことは、人体の生理学的な恒常性を維持するのに重要な役割を果たしている。皮膚は体の中で最大の器官系である。このため、皮膚は機械的な力や感染、体液平衡失調や温度調節不全に対する保護において重要な役割をしている。同時に、皮膚の柔軟性によっていくつかの場所では関節機能が可能になり、手のひらや足の底の移動を妨げるより硬い固定が可能になる。多くの例で、医療的な介入を必要とするような不適切な創傷治癒が起こる。糖尿病や末梢血管疾患のような慢性状況では、障害のある創傷治癒が起こる可能性がある。手袋状皮膚剥奪や大規模熱損傷のような急性外傷は、感染や温度調節不全や流体損失などに弱い器官を表す皮膚器官機能の喪失に従って起こる。

方法:この記事では、炎症や増殖、上皮形成、血管形成、リモデリングそして瘢痕化などの創傷治癒の主な段階に注目して皮膚創傷治癒目的に関する実際の論文をまとめる。

結果:皮膚創傷治癒における新しい概念と最近の考えを短く与える。炎症段階の重要な役割としてマクロファージを取り上げる。上皮形成の過程では、傷がどのように閉じるかに関する異なる考え方、すなわち蛙飛びや仮足を引きずって歩く様子、 這う様子、そして幹細胞の場所である。新生血管形成は、基本的に皮膚損傷の直後から損傷リモデリングの最後まで影響するので、損傷治癒に必須の要素である。この論文では、新生血管形成過程の特徴的パターンと周皮細胞の特別な新しい機能を強調する。最後に、この記事では皮膚損傷治癒問題における興味深い3つのトピック、損傷の対処・組織工学・血漿の応用を示す。

結論:損傷治癒メカニズムと損傷治癒における特定の細胞機能はある程度記載されてきたが、病態生理学的な過程の多くはまだ知られていない。皮膚組織治癒に関するこの記事の目的は、異なる段階に注目することと、最近の知見と新しい考えをまとめることである。皮膚損傷治癒は複雑な過程であり、そこでは非常に洗練された時系列で相互作用している多くの細胞種とメディエーターに依存している。治癒過程のいくつかの相互作用は重要であるが、冗長性も高く他の細胞とメディエーターが主な複雑性なしに機能やシグナル伝達をことができる。

 

印象的な図

Figure2. 異なる炎症のタイプ。

線状のもの、広範囲に広がるもの、過剰増殖したもの

 

雑記

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