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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

日陰の植物プランクトンのパラドックス:弱光下で植物プランクトンが増殖するとき

Masato Yamamichi;...;Jotaro Urabe(2018.6, PROCEEDINGS)[A shady phytoplankton paradox: when phytoplankton increases under low light]

 

理由

実習で使うかもしれない論文

 

概要

光は生態系ダイナミクスの基本的な駆動物であり、光合成と初期産生の速度に影響する。その重要性にも関わらず、水生生態系での集団サイズへの影響は、栄養量に比べてほとんど知られていない。ヒトの活動は水生生態系の光利用可能量を変化させているので、光の制限を理解することも生態系の管理に重要である。ここでは、浅い湖において光の減少が矛盾的ではあるが植物プランクトンの量を増加させることを示す。野外操作実験や野外観察とモデルに基づくこれらの結果から、植物プランクトンと水中植物間の光と栄養の競合下では、強光供給下とは別の固定点が生まれる。植物が優勢な状態では、(土壌から放出される栄養の競合に強い)植物は光減少に強く影響を受けるため、光の減少と共に植物プランクトン密度が増加する。結果から、複雑な生態系において、空間的に非一様な種間の相互作用がどのようにして予期せぬ結果を起こすかが示された。この発見を解釈すると、直感には反しているが、有害な藻類の異常発生を制御する部分的な表面遮光は植物の減少によって植物プランクトン量を増加させる。したがって、浅い湖の生態系が環境の摂動にどのように応答するかを予測することは、漂泳性と底生の生成者間の相互作用に対する光の影響を考えるために重要である。

 

雑記

医学部医学科の実験TAをやりながら、「君たちが臨床に行く頃には皮膚科の歴史を僕が加えてやるからな」って唱えてる