これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

4. 粒子パターン

西浦廉政(2003.2, 岩波書店)[自己複製と自己崩壊のパターンダイナミクス]

 

理由

理論の勉強

 

概要

空間的に局在したパターン:安定な1次元パルス波・2次元スポット解

これらの特徴:一定の形を保っている・それらが相互作用する場合もうんと近づくまではほとんどその形が崩れない

したがって、パターンのサイズに比べて、それらの距離が大きければ局在パターンは「粒子」とみなして1点の座標で記述できる。

以下では1次元パルスに従って議論を進める

4.1 粒子パルス

空間1次元において一般的な反応拡散系を考える。ここで速度cを持つ1次元粒子パルスを考える。

4.2 弱い相互作用

安定なパルスがあるとき、それらのコピーを2つ作り、距離hをおいて並べる。指数減衰することからhが大きければコピーの単純な重ね合わせは真の解に近い。

このダイナミクスは重心の動きとパルス間の距離だけで書ける。

「弱い」という正確な意味は相互作用をしていないときの単独のパルスの「重ね合わせ」を種として真の解が摂動的に構成できるということにある。

定理:時刻t=0で全てのパルス間距離がある値lより小さいとする。最初にこのlに到達するのは両端のh1あるいはhnのいずれかである(初期値によっては同時のこともある)

分裂するためには、パルス間距離はある値以上にならないといけないことから、端に位置する粒子のみが分裂し、中にあるものは分裂できないことによって分裂が1-2-4-8-16ではなく1-2-4-6-8になる。

注意-振動型テールとパルスの相互作用

テールが単調に減衰する場合は2つのパルスの関係は引力と斥力のどちらかしかなく、安定な2連パルスは存在しない。

しかし、平衡点が複数固有値を持つ場合、パルスのテールは振動的に指数減衰する。このときの相互作用は不安定・安定の2連パルスが交互に出現する。安定な2連パルスも同様に存在することがわかる

 

雑記

大学行かずに家で作業する日が増えたので、自炊の練習が捗る