西浦廉政(2003.2, 岩波書店)[自己複製と自己崩壊のパターンダイナミクス]
理由
理論の勉強
概要
チューリングの発見
相互作用し、安定な平衡点を持つ2つの異なる物質の拡散の速さに違いがあれば、これらが拡散しつつ反応すれば、平衡点は不安定化し、かわりに空間非一様なパターンが出現する。
3.1 不安定媒体へ
フィッシャー波
問い:一様な場が反応系の不安定な平衡点で与えられているとき、1点に与えた振動はどのように広がるか?
フィッシャー方程式:0と1を繋ぐ進行波が一定速度c、一定の形を保って伝播する(フロント波)
チューリング波
拡散誘導不安定化の場合=空間一様な摂動に対しては安定であるが、特定の波数領域の摂動に対しては不安定になる媒体に広がる場合
不安定波数の中からある特定の波数が選ばれ、それが定常周期パターンに落ち着く。この周期構造を生み出す波はチューリング波と呼ばれる。
3.2 安定媒体へ
双安定系
まわりが安定媒体であれば、その安定媒体を崩し別の状態へもっていくような強い力が加わる必要がある。最も単純な場合として、別のより強い安定状態が存在し、それが侵略してくる場合がある。これら2つが拮抗するところにフロントが形成される。
不安定平衡点が2つの安定平衡点の吸引領域の分水嶺になっている。これを境にフロント波の進む向きが変わる。
単安定系(自己複製的拡大)
安定な平衡点がただ1つであるときには孤立パルス波が代表的なパターンとなる。これらは局在パターンであり、形を保ってある速度で伝播していくが、双安定の場合と異なり、通り過ぎた後元の状態に戻る。
グレイ・スコットモデルにおいては、基質の外からの流入量が増えたり除去率が減少すると、パルスの不安定が起こり、自己分裂という形をとる。
雑記
博多華丸大吉の漫才聞きながら作業してると、博多ラーメン食いたくなる