これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

動物の最も近い生物種における繊毛とアメーバの切り替え

Thibaut Brunet1;..;Nicole King(bioarXiv, 2020.6)[A flagellate-to-amoeboid switch in the closest living relatives of animals]

 

理由

ラボSlackで流れてきた

 

概要

異なる細胞種の進化は初期動物進化の重要な過程である。上皮細胞とアメーバ細胞の2つの基本的な細胞種が、生物の動物系統樹間に広く分布しているが、その起源と書記進化は不明である。上皮細胞は極性があり、固定した形状をもち、しばしば繊毛と微絨毛を持つ。これらの特徴は、生物の中では動物に最も近い襟鞭毛虫類に共通しており、これらの特徴は動物の最も近い共通祖先から引き継いでいると考えらている。一方で、動物の変形できるアメーバ細胞は、襟鞭毛虫類とはかなり異なっており、代わりにアメーバのようなより直接関係する真核生物を進化させた。しかし、この類似性が共通祖先とや収斂を反映しているかどうかは不明である。ここでは、襟鞭毛虫が彼らの繊毛と微絨毛を収縮させ、気泡を作り出し、ミオシンに基づく動きを活性化することで、アメーバの表現型への空間的な拘束のある分化を受けることを示す。襟鞭毛虫の細胞の遊泳は基質の幾何的な特徴によって極性化し、拘束された微小環境から逃れることが出来る。拘束によって生まれるアメーバの切り替えは多様な襟鞭毛虫種間で保存されており、襟鞭毛虫の既知の表現型のレパートリーを大きく広げている。ミオシンの保存された役割と同様に襟鞭毛虫と動物の間のアメーバ細胞表現型の幅広い系統学的分布から、ミオシン調節性アメーバの動きは最近の共通祖先の生命誌に存在することが示された。よって、動物の上皮細胞と遊泳細胞の間の二重性は単細胞の祖先において繊毛やアメーバ細胞の形の間の切り替えから進化したかもしれない

 

印象的な図

Fig4.  共通祖先はアメーバ細胞と微繊毛細胞を持つ

 

雑記

梅雨の暗さ故か、生活の疲弊故か、朝が起きれなくなりつつある