これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

8つの異なるスペクトル受容体を持つ蝶における四色性

Hisaharu Koshitaka;...;Kentaro Arikawa(2008.1, Proceedings of the royal society B)[Tetrachromacy in a butterfly that has eight varieties of spectral receptors]

 

理由

授業で出てきて面白かったので

 

概要

本論文では、無脊椎動物の中で初めての四色性の証拠を示す。ニホンキイロアゲハチョウPapilio xuthusは、採餌時に色覚を用いる。Papiloの網膜は紫外(UV)・紫・青(狭帯域と広帯域)・緑(一峰性と二峰性)・赤そして広帯域の8種類スペクトラル受容体を備えている。採餌しているPapilioの波長識別能を測定することで、全てのスペクトラル受容体が色覚に関与するかどうかを調べた。特定の単色光を見ながら蜜を採るようにPapilioを訓練した。次に、訓練したPapilioに2つの異なる波長の光を選ばせ、最小識別波長差⊿λを決定した。Papilioの⊿λ関数は430,480,560nmの3つで最小になり、この時⊿λは約1nmであった。この値はヒトを含めて既知のものの中で最小の波長識別である。Papilioの⊿λ関数の特徴は、UVと青(狭帯域と広帯域)・緑(二峰性)そして赤が採餌に関係すると仮定することで再現される。したがって、Papilioの色覚は四色性である。

 

雑記

この先生の授業、面白かったな