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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

皮膚表面のpHとバリア機能へのその影響

M.-H. Schmid-Wendtner and H.C. Korting (2006.7 Skin Pharmacol Physiol.)[The pH of the skin surface and its impact on the barrier function]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

角質層の「酸性被層」は、透過性障壁機能と皮膚の抗細菌防御の両方に重要であると思われる。しかしながら、皮膚表面で測定可能な酸性pHの原因は確定していない。受動的な影響因子と能動的な影響因子は、水素ポンプ以外にエクリン腺分泌や皮脂分泌物などが提案されてきた。近年多くの研究が、角質層より深い層のpH変化だけでなく生理的因子や病理的因子の変化に注目してきた。皮膚のpHは角質層全体で急激な勾配を示す。角質層は、酵素活性や皮膚更新の制御に重要であると考えられる。皮膚pHは大量の内因性因子の影響を受ける。内在性因子の例としては、皮膚の水分量、汗、皮脂、 解剖学的部位、遺伝的素因そして年齢などである。さらに、局所抗生物質だけでなく洗剤や化粧品の利用、 密封包帯のような外因性因子も皮膚pHに影響するかもしれない。pHの変化は、刺激性接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎、魚鱗癬、尋常性痤瘡やカンジダ・アルビカンス感染症のような皮膚疾患の病態形成で役割を持つことが報告されている。したがって、特にpH5.5の合成洗剤のような皮膚洗浄剤の利用は、上記の皮膚疾患の予防や治療に関係するかもしれない。

 

雑記

熱すぎるので、HOT LIMITを聞きながら登校してる