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EpiOncho 予測:アフリカのサバンナにおける河川盲目症と罹患率と死亡率に対するイベルメクチンの効果のモデリング

Turner, Hugo C. et al. (2014)[Modelling the impact of ivermectin on River Blindness and its burden of morbidity and mortality in African Savannah: EpiOncho projections]

 

理由

"Mathematical model" "Skin disease"の被引用数1位

 

概要

 背景:回旋糸状虫症の制御に対するアフリカのプログラム(APOC)が感染の撲滅を目標に再注目されている。アフリカでは、一年に一度大規模にイベルメクチンを15-17才に配給しているようである。以前はAPOCは公衆衛生問題としての回旋糸状虫症に注目していた。世界銀行世界保健機関によって、顧みられない熱帯病に関するロンドン宣言でこれらの目標を2020-2025で解決するように決められた。

方法:回旋糸状虫症のダイナミクスについての新しい数理モデルがあり、これは回旋糸状虫感染とその罹患率・死亡率の流行と発症の文書化された関係を宿主の年齢、性別、構造的な回旋糸状虫伝染形態(EpiOncho)からモデルの出力に繋げている。

モデルはアフリカのサバンナで設定され、感染や目、皮膚の症状に対するイベルメクチンの長期年次の大量投与の効果を評価するため、そしてこの効果は疫学的、そしてプログラム変化にどう依存するか調べるために使われる。

結果:最近の回旋糸状虫症予測は重度のミクロフィラリア量をもつ視力のある人々の過剰な罹患率を説明しておらず、症状の重さを過小評価している。長期的かつ年次のイベルメクチン処理は回旋糸状虫症に関する罹患率と死亡率の両方の減少にかなり効果的であり、かつこの結果は処置期間と法にあまり影響しない。逆に、ミクロフィラリア流行とその強度の影響は流行性や処置の期間や体系的な法の不順守の基準にかなり依存する。

結論:イベルメクチン単体での疾患や感染の撲滅という目標は疫学的、またプログラム因子に直接影響される。前者の目標はほとんど確実に達成可能である一方で、後者の達成は最初の流行に大きく依存するため、撲滅の成功例の応用性が一般化を他の地域に注意して伝えている。撲滅目標の達成には、体系的な非追従者の比率がはるかに影響力がある。

 

印象的な図

Figure1. 症状のモデル。なんで皮膚と目に影響がでるんだ?そこに虫がいるからなのか・・・。

 

雑記

感染モデルとはまた違うような気もするが、表現していることは変わらない