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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

乾癬溶菌斑における一酸化窒素による血流制御モデル

Sherratt, JA; Weller, R; Savill, NJ(2002.7)[Modelling blood flow regulation by nitric oxide in psoriatic plaques]

 

理由

"Mathematical model skin disease"の被引用数2位

 

概要

乾癬は一般的な皮膚病で、溶菌斑として知られる赤みやうろこ状の傷の出現といった症状が見られる。最近の実験的研究によって偏在する細胞シグナル分子である一酸化窒素(NO)がこれらの溶菌斑の中でiNOS酵素によって活発に合成されていることが分かった。一方で、健康で正常な皮膚のNO産生は汗の中の亜硝酸塩の減少の副産物である。乾癬の傷の皮膚表面では正常な皮膚に比べて約100倍のNO放出率であった。この論文では、乾癬溶菌斑中のNOダイナミクス数理モデルを提案する。これは拡散、基底上皮での産生、溶菌斑での減少、そして赤血球ヘモグロビンによる能動的回収を組み合わせた。この最後の効果によってモデルに重要な非線形性がうまれる。

二次元空間での数値計算を示し、近似によってモデルを2つの共役常微分方程式に減らした。この減少した系は厳密に解かれ、モデルパラメーターの明かな関数でのNO放出速度を近似する。この近似を用いて、最近の驚くべき実験データを説明する。

 

印象的な図

Figure2. 皮膚の構造のイラストとスケール

自分のモデルにも使えるかも・・・?

 

雑記

あきてきた