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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

慢性炎症性皮膚疾患患者の皮膚における皮膚のヒトポリオーマウイルスのウイルス量と有病割合

Hashida, Y.;...;Sano, S;Daibata, M.(2019.5, Journal of Infectious Diseases)[Prevalence and viral loads of cutaneous human polyomaviruses in the skin of patients with chronic inflammatory skin diseases]

 

理由

授業の予習

 

概要

背景:ヒトの皮膚の微生物は多様な皮膚疾患に関連している。しかしながら、ほとんどの研究はバクテリアの共同体に注目しており、ポリオーマウイルスとそれらの皮膚障害との関連のような通常皮膚に常在しているウイルスについてはほとんど知られていない。

方法:86人の日本人の炎症性皮膚疾患、菌状息肉症患者と149人の健常者から集めた皮疹部位と非皮疹部位の3重皮膚塗布を用いて、メルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)ヒトポリオーマウイルス6(HPyV6)そしてヒトポリオーマウイルス7(HPyV7)の感染レベルを調べた。

結果:この年齢を合わせたケースコントロール研究によって、多様な皮膚障害と関連するポリオーマウイルス量が初めて解析された。このウイルス量は乾癬患者においてHPyV6/HPyV7が有意に高く、MCPyVが有意に低かった。このウイルス量の変化は皮疹部位だけに見られるのではなく、患者のほとんどにおいて臨床的には影響のない皮膚領域でも観察された。すべてのアジア/日本遺伝子型においてウイルス染色試験を行った。

結論:この発見から、特定の炎症性皮膚状況において皮膚ポリオーマウイルスの感染レベルが共変動することが示唆された。世界的に見込まれる縦断研究によって、炎症性皮膚疾患におけるこのような変化の影響を理解することができるだろう

 

雑記

「二番煎じ」の意味で「ジェネリック」を使うと言葉の響きがおもしろくなってついつい笑ってしまう