これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

機械的荷重を受ける表皮等価物におけるサイトカインの輸送性質

Lisette H. Cornelissen;...; Cees W. J. Oomens (2009.5, Annals of Biomedical Engineering)[The Transport Profile of Cytokines in Epidermal Equivalents Subjected to Mechanical Loading]

 

理由

作成している数理モデルの数値見積もりに拡散速度が必要になって調べた時のもの

 

概要

 褥瘡(じょくそう)リスク評価は、最近用いられるリスク評価スケールにおける機械的荷重に対する柔組織反応を組み合わせることで最適化される可能性がある。IL-1a、IL-1RA、IL-8やTNF-αのようなサイトカインは表皮等価物の機械的荷重の24時間後に放出されるため、この組織反応を決定するのに用いられる可能性がある。最近の研究では、これらのサイトカインの放出と輸送を時間ごとに評価した。表皮等価物を異なる時間20kPa与えた。重力をかけないコントロールグループと比較すると、1h負荷をかけたものはIL-1a(4.7倍)IL-1RA(4.8倍)そしてIL-8(3.6倍)有意に放出されることがわかった。TNF-αの放出は負荷後4hで有意に増加しており、これは全体の構造的組織障害の最初の兆候と一致する。これらの値は周囲の媒体において決定し、培養中の分布を評価するために輸送モデルを作った。これらのシミュレーションによって、IL-8とTNF-αは角質細胞から放出される一方で、IL-1aとIL-1RAの多くは24hの間に角質細胞内に残っていた。結論として、IL-1aとIL-1RAそしてIL-8の放出は構造的な組織障害の開始前1時間前と表皮負荷の1時間後に増加するため、これらは褥瘡(じょくそう)リスク評価の生化学マーカーとして有望と思われる。

 

雑記

エビとカニの食感の違いを筋線維の配向から議論する、そんな研究室にいます。