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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

反応拡散と畳み込みとしての進化的分布と競争

Yosef Cohen;Gonzalo Galiano(2013.10, Bulletin of Mathematical Biology)[Evolutionary Distributions and Competition by Way of Reaction-Diffusion and by Way of Convolution]

 

理由

traveling wavesの論文

 

概要

自然選択による進化はかなり至る所に偏在し、よく理解されている進化の過程である。ここでは、獲得形質間の表現型の集団密度の代わりとして密度という言葉を使う。表現型というのは、獲得形質の価値を示す個体を意味する。自然選択は異なる表現型の集団が異なる速度で減少する過程である。進化的分布(ED)は自然選択による進化のダイナミクスを要約する。主な結果は以下の6点である。(i)EDは反応拡散タイプのPDEと積分微分方程式として得られる。後者は集団の増加率の核の畳み込みを通じた変異を捉える。核はサイズと変異率を制御する。(ⅱ)競争によるロジスティクス様EDの数値解はロジスティクスに基づく集団モデルの境界のある進行波解に対応する。(ⅲ)競争によって単一のEDにおける表現型の多様性が増加する。多様性は獲得形質の値の境界内の局所最小(最大)の数の変化を示す。(ⅳ)進化の文脈における競争的排除の原理は滑らかにサイズや変異率に依存する。(ⅴ)獲得形質の値が重要なパラメーターに変化する、生存に関する表現型の感受性を同定する。これはこのパラメーターの増加は進化基盤の多様性の減少を起こす。(ⅵ)安定なEDは進化的な安定戦略に対応し、後者は進化ゲームの結果を意味する。

 

雑記

生物の分野にいると、「見えないものを見ようとする」場合には望遠鏡ではなく顕微鏡を覗きこむものなんですが、皆様の研究分野ではいかがですか?