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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

新しく孵化し変態中の日本のヒラメParalichthys olivaceusの幼魚におけるRA合成と異化酵素の発現プロファイル

Qiran Chen;...;Tohru Suzuki(2018.12, General and Comparative Endocrinology)[Expression profiles of RA synthases and catabolic enzymes in newly hatched and metamorphosing larvae of Japanese flounder, Paralichthys olivaceus]

 

理由

ヒラメとカレイの話

 

概要

レチノイン酸(RA)は脊椎動物において胚発生と胚発生後の多様な役割を果たす。変態中のヒラメ幼魚をRAに晒すと皮膚の体色と脊柱発生において催奇形の効果があるので、RA合成と異化を調和することは、変態発生において重要であると思われる。ヒラメの変態発生におけるRAの役割を理解するために、ここでは新しく孵化して変態中の幼魚と3か月の若い幼魚における、RA合成(aldh1a1, aldh1a2, aldh1a3)の組織mRNAと異化酵素(cyp26a1, cyp26b1, cyp26c1)をin situ ハイブリダイゼーション(ISH)によって調べた。RAによる催奇形を受ける皮膚と脊柱由来の遺伝子を示すISHシグナルは検出されなかった。幼魚では腸でaldh1a2が高く発現しているが3か月では発現していないので、幼魚の腸はRAの供給源であり、脊柱と皮膚発生においてISHの感受性以下でのRA異化酵素が機能する可能性がある。aldh1a2とaldh1a3はそれぞれ視蓋の融合と下垂体の神経下垂体に沿って発現し、これらはともに視蓋と小脳後交連での脳脊髄液(CSF)とcyp26b1と接触している。脳成長と維持のCSFを介した視蓋と下垂体からRAが供給され、cyp26b1h脳でRAの中身を局在的に制御するという仮説を作成した。

 

雑記

寝ても食えども満足感が得られない