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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

蝶の生きている羽の過熱を防ぐ物理的また行動的適応

Cheng-Chia Tsai,;...;Nanfang Yu(2020.1, Nature Communications)[Physical and behavioral adaptations to prevent overheating of the living wings of butterflies]

 

理由

Twitterで見かけて面白そうだったので

 

概要

鱗翅目の羽は、機能するために適切な気温を要求する生細胞の間質を含む。しかしながら、それらの温度の収容能力が小さいことを考えると、翅は太陽下において急速に過熱されうる。ここでは、幅広い刺激のある環境状態の下の蝶の翅を解析し、生細胞を含む領域が低い温度を維持することを発見した。異なるスケールのナノ構造と非均一なキューティクルの厚さによって、翅の血管と発香器官などの温度構造の選択的な減少する放射冷却の非均一な分布が生まれる。これらの組織は成体の寿命の間ずっと循環系、神経系と器官系によって供給される。このことから、昆虫の翅は動的な生きている構造であることが示される。行動アッセイによって、翅の過熱を防ぐために特別な行動に応答する可視的な赤外放射を感知するために翅が使われる。この研究によって、翅の温度の生理的重要性と構造と行動的適応によってどのように絶妙に制御されるかに焦点があてられた。

 

印象的な図

Fig2. 発香器官におけるリンパ流

 

雑記

極貧研究室故、研究室内の湿度が過度に減少するため鍋に湯を沸かしながら研究をしている