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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

飛ぶための湾曲:統合的な適応によって、ぐるぐる回る果実の最適な飛行パフォーマンスが解明された

Jean Rabault;..;Andreas Carlson(2019.1, PHYSICAL REVIEW LETTERS)[Curving to Fly: Synthetic Adaptation Unveils Optimal Flight Performance of Whirling Fruits]

 

理由

ラボのSlackに落ちてた

 

概要

種子や果実、その他飛散物(分散物)の付属物は風による飛散に必須である、なぜならそれらは飛ぶための道具として羽を使っているからである。ぐるぐる回る果実はそれらの葉っぱの様な構造で、上と外に曲がっており、重力に逆らう揚力を作り出しているがく片から自動旋回運動を生み出す。しかしながら、果実のがく片の形態を飛行パフォーマンスとの関係はまだ知られていない。ここでは、理論モデルを作成し、2つの羽を持つ生物模倣的な3Dプリンターで作成した果実の実験を行う。植物は、がく片を作成するためやそれらを曲げるために変換されうるエネルギーを有限に持っていることを仮定する。流体力学理論と、合成的な2つの羽を持つ果実の実験の両方から、最大の飛行時間を生み出すためには、乾燥したがく片の最適な折り曲げ角が存在することが分かった。野外で集めた回転する多くの果実にも同様のがく片の折り曲げ角が見られたことから、羽の湾曲は種子の風媒に必須なメカニズムとして機能しており、生態的戦略の文脈においてそれらの散布者の適応度を上昇させうる。

 

印象的な図

Fig1. 羽のある種子の図とその曲がり角

 

雑記

増えるわかめ食べてたら、ワカメの表面にたくさんの透明な毛が密集しつつ満遍なく分布してることに気が付いた。毛巣というらしいが、その機能や役割は知られていないらしい。興味深い