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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

模倣と遺伝系列と時間がバイオリンの形態進化に影響する

Daniel H. Chitwood(2014.10, PLOS ONE)[Imitation, Genetic Lineages, and Time Influenced the Morphological Evolution of the Violin]

 

理由

こないだ参加した勉強会で紹介されてた

 

概要

バイオリンの設計は16世紀のイタリアで最初の楽器が作られてから変わり続けてきた。多くの革新によってバイオリンの音響特性と演奏性が向上してきた。バイオリンの他の特質はパフォーマンスにあまり影響しないが、いくつかの拘束をもって、質とは無関係な歴史の中での変更に潜在的に敏感である。バイオリンの概形はその設計に不可欠であるが、形の詳細は音質を大きく損なうことなく変更することができる。長い時間の中で弦楽器製作者の相互の影響度や複雑な形の進化など、製作者と歴史についてバイオリンの形は何を我々に教えてくれるだろうか?ここでは、400年の歴史の中で9000挺の楽器の形を集め、バイオリンにおける形態進化を解析した。異なる製作者によって作られた異なる楽器という特定の形態属性が歴史的な時間と強く相関した。線形判別分析によって、他人の楽器の概形を模倣することが多い製作者が明らかになり、これは歴史的にも裏付けられている。平均的な形のクラスタリングにより、製作者は主に4つのグループに分かれた。これは多くの楽器で優位を占める一部の異なる形を示す。複数世代の製作者の家族に由来するバイオリンの形は同じクラスターの傾向があり、家族的な起源はバイオリンの形の有意な説明因子である。これらを合わせると、400年間のバイオリンの形の解析から、現代のバイオリンを導く歴史と時間の影響だけでなく、人の関係性による広い模倣と設計の変化が説明された。

 

印象的な図

Figure 1. バイオリン族と近親者の形状の違い

 

雑記

疲れたので論文読み