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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

診断されたアルツハイマー病の遺伝メタ解析から新しいリスク遺伝子座位が同定され、Aβ,tau,免疫と脂質処理の関係が示される

Kunkle, B.W. et al, (2019.2, Nature Genetics)[Genetic meta-analysis of diagnosed Alzheimer’s disease identifies new risk loci and implicates Aβ, tau, immunity and lipid processing]

 

理由

ラボセミナーで出てきた

 

概要

最も流行している認知症である遅発型アルツハイマー病(LOAD)のリスクは、遺伝性で部分的に駆動される。LOADリスク遺伝子座位を同定するために、臨床的に診断されたLOAD(94,437人)の大規模ゲノムワイド関連メタ解析を行った。20個の先行のLOADリスク遺伝子座位を確認し、新たに5個のゲノムワイド遺伝子座位(IQCK, ACE, ADAM10, ADAMTS1, and WWOX)を同定した。そのうち2つ(ADAM10, ACE)は、アルツハイマー認知症の家族性代替指標による最近のゲノムワイド関連(GWAS)で同定された。ヒト白血球型抗原(HLA)領域のファインマッピングにより、LOADのリスク因子として神経性と免疫調節性の疾患ハプロタイプHLA-DR15が確認された。パスウェイ解析から免疫、脂質代謝tau結合タンパク質、アミロイド前駆タンパク質(APP)代謝の関係があるとされた。このことから、APPとAβ処理に影響する遺伝変異が、早期発症型常染色体優性遺伝アルツハイマー症だけでなくLOADにも関連することが示された。リスク遺伝子とパスウェイの解析から豊富に希少変異が見られることから、追加の希少変異がまだ同定されていないことが示唆された。さらに、認知症の家族歴や教育のような特徴とLOADとの重要な遺伝子相関も同定した。

 

雑記

なんでこの論文引いてきたんだ?