これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

慢性疾患における急性重症度変化の一般リスクマーカーとしての回復緩和

Marcel G. M. Olde Rikkert.;...;Marten Scheffer(2016.3, Critical Care Medicine)[Slowing Down of Recovery as Generic Risk Marker for Acute Severity Transitions in Chronic Diseases]

 

理由

こないだ読んだ論文で引用されてたやつ

 

概要

目的

喘息、心整脈、片頭痛てんかん、鬱のような慢性発作疾患における急性発作や悪化を予測するための新しい理論枠組みを提案する。慢性動的疾患における急性変化をより一般的に理解することは、救命救急医療において重要である。なぜなら、高齢化社会においてこれらの慢性疾患はより高い確率で有病・発症するからである。

データ元

PubMed, Medline, Web of Science.

研究選択

臨界転移の警告シグナルとしての摂動後緩和の証拠を与える生物・医学研究を選択した。

データ抽出

生態系や気候、システム生物学における最近の研究から、摂動直後の回復緩和が、転換点が近づいている複雑な非線形生物系を回復力喪失を指しうることが示されてきた。この観察は病態生理学における実証研究や他の生物系も加えた制御された実験研究で支持された。この実験研究では、臨床的なバランスの一つの状態から対照的な状態へ始まれた。転移の転換点が近いときに、血圧や心拍数、気分、呼吸調節のような体の機能におけるこのような証拠の例を議論する。

結論

幅広い慢性発作疾患において、変化の増加や時間相関のような臨界緩和の指標は、発病・悪化さらには致死のリスクを評価するために使われうるという仮説を立てた。疾患の幅を越えて、このような初期警告シグナルの同定により、発病や悪化がなぜ、どのように、いつ起こるのか、そして救急医療における疾患管理の向上の理解を増強させるだろう。

 

印象的な図

Fig.1 転換点が近づいている患者の恒常性ダイナミクス数理モデル

 

雑記

二日苦しんだ急性じんましんが落ち着き、かなり頭がスッキリしてきた