掻痒性皮膚疾患の高齢患者における水疱性類天疱瘡(BP)180とBP230に対するIgG抗体反応性
Feliciani C;...;Hertl M.(2009.8, Br J Dermatol.)[IgG autoantibody reactivity against bullous pemphigoid (BP) 180 and BP230 in elderly patients with pruritic dermatoses.]
理由
自分の研究関連
概要
背景
掻痒性皮膚疾患の高齢患者はしばしば診断や治療の課題となる。特に、水疱性類天疱瘡(BP)の前駆期は、多型の外見の掻痒性皮疹の患者で考慮されるべきである。これらの状況はBPの診断を設立するための全ての臨床、組織、そして免疫病理基準を達成するわけではない。
目的
臨床的に明らかな水疱を示したことが無い多様な掻痒性疾患の高齢患者において、ELISA法によってBPの自己抗原BP180とBP230に対するIgG反応性を調査する。
方法
掻痒性疾患(グループI)の15人の高齢患者の血清でBP180とBP230に対するIgG反応性を調べた。発病段階のBP(グループII)の患者30人と即時型アレルギー反応(グループIII)患者25人も含まれた。
結果
掻痒性疾患(グループI)の患者の33%がBP230かつ/またはBP180に対するIgGを示した。
15人の患者のうち4人はBP230に対するIgGを持つ一方で、15人のグループI患者のうち2人はBP180反応性だった。全てのBP血清(グループ2)がBP230かつ/またはBP180に対するIgG反応性を示した。驚くべきことに、25のコントロール血清(グループIII)のうち2人はBP180もしくはBP230のどちらかに対するIgG反応性を示した。
結論
本研究の発見から、BP180に対しては少ないながらも、BP230(COOH末端)に対するIgG反応性は広い臨床スペクトラムの掻痒性疾患における共通の所見であることが示唆された。細胞間BP230に対するIgG調節性の自己免疫性は、BP180に対するIgGにおそらく関連する発病段階のBPを最終的に引き起こす慢性炎症反応を促進するかもしれない。
雑記
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