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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ヒトの角質細胞の炎症/治癒反応を調べるための信頼できる生体外分化モデルとしてのHaCaT細胞

Irma Colombo;...;Mario Dell’Agli(2017.12, Hindawi Mediators of Inflammation)[HaCaT Cells as a Reliable In Vitro Differentiation Model to Dissect the Inflammatory/Repair Response of Human Keratinocytes]

 

理由

皮膚の実験系の勉強

 

概要

主要な培養ヒト角化細胞は、免疫応答と炎症反応の研究のためにしばしば用いられる。しかしながら、ドナー間のばらつきや比較的短い培養寿命、継代間のばらつきによって実験データの解釈は複雑になる。角化細胞での生体外研究を標準化するため、HaCaT細胞の利用を調べた。HaCaT細胞は寿命が長く、自然に不死化したヒト角化細胞系列である。これは、TNFαやIL-1βに応答して炎症メディエーターや治癒メディエーターの放出に従う適切なモデルとして、生体外で分化することができる。異なる処理条件(上清の有無)と分化刺激(培養時間の関数としての細胞密度の増加・細胞外カルシウムの増加)を考慮したELISAと複数の測定技術を用いてサイトカインとケモカインの産生を観察した。これらを合わせて、結果から、培地におけるCa2+濃度、細胞密度そして上清の存在が異なるレベルでHaCaT細胞による炎症促進メディエーターの分泌に影響することが強調された。さらにHaCaT細胞は低いCa2+培地を維持し、80%密度はサイトカイン産生の観点で通常の角化細胞と同様である。このことから、HaCaT細胞は皮膚疾患の抗炎症性介入/治療を調べるための有効なモデルである可能性が示唆された。

 

雑記

おもしろくなりてぇー