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水疱性膿痂疹と妊娠:妊娠における水ぶくれ症状の症例報告と総説

Cohen, P. R. (2016, Dermatology Online Journal)[Bullous impetigo and pregnancy: Case report and review of blistering conditions in pregnancy.]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

背景:  水疱性膿痂疹は、黄色ブドウ球菌(S. aureus)が放出するA型およびB型の剥離性毒素により、表皮上層に弛緩した破裂しやすい水疱を形成する。生理的、妊娠関連の偶発的皮膚変化が妊娠においておこりやすい。妊娠した女性における水ぶくれは、一般的な皮膚症状や妊娠特異的な皮膚症状のどちらかを二次的に示しうる。

目的:水疱性膿痂疹を示す妊娠女性を記述し、妊娠女性における水ぶくれ症状をまとめること。

方法:PubMedを用いて以下の用語(blister, blistering, bullous, gestationis, herpes, herpetiformis, impetigo, pemphigoid, pregnancy, pregnant, psoriasis, pustular, virus)をそれぞれ、もしくは組み合わせて検索した。すべての論文と関連原稿を調べ、引用している参考文献も評価した。

結果:妊娠7週目の女性がペニシリンアレルギーと弛緩した破裂しやすい膿疱、周辺に鱗屑を示し中心が治癒した皮膚表面の環状のびらんを下肢、恥骨上部、会陰、臀部そして下肢近位に示した。その後細菌培養からメチシリン感受性のS. aureusが単離された。全ての皮疹はクリンダマイシン治療後に終息した。

結論: 水疱性膿痂疹は水ぶくれを示す妊娠女性に現れるよくある皮膚疾患の鑑別疾患として考えられるべきである。

印象的な図

Fig1.腹部右下(a)、恥骨上部(b)、右腿近位(c)における周辺の鱗屑を示し中心が治癒した紅斑性の環状びらんを示す水疱性膿痂疹

 

雑記

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