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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

動脈循環モデルの波動循環

Wang, JJ; Parker, KH(2004.4)[Wave propagation in a model of the arterial circulation]

 

理由

"Traveling wave"のBiology分野の被引用数2位

 

概要

巨大な全身の動脈内での動脈パルス波の波動は、心臓で作られる波に従うように特性解析の線形化法を用いて計算されてきた。このモデルは55種類の大動脈の解剖学的、生理的なデータで調節されているため、動脈の分岐は前方の進行波によく合っている。このモデルの末梢血管は、生理的にありうる平均血流分布を生み出すよう調節された抵抗因子によって末端になっている。このモデルでは、左心室の収縮によって生み出された波の圧力と速度はそれが反射する末梢まで広がる。これらの反射した波は分岐してそれらが出会うような分岐点のそれぞれによって再反射して、波の複雑なパターンが作られる。計算の結果によって、全身の動脈の多くの特徴が示された。たとえば、圧力が最初は減少して心臓から遠のくと増加することや、収縮後期の間に上行大動脈から腹部大動脈、足の大動脈へ進む逆行の強さが大きくなることなどである。それから、このモデルは心臓からの波の反射や吸収の効果の研究に用いられ、切開を起こすメカニズムも調べられている。上行大動脈において圧力と流速が異なる動脈の閉鎖の効果が測定されているので、異なる動脈領域全体の閉鎖も計算される。最終的に、圧力や速度の波形の末梢の抵抗における変化の効果も調べられている。この論文では、大きな動脈における波の進行の複雑なパターンは動脈の血行力学の決定に最も重要であるかもしれないことを示す。

 

印象的な図

図は多いけど、印象的なものはなし。

 

雑記

こないだ話を持ち掛けられたホヤの血管流の話につながるかも。チェックしておこう。