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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

ゼブラフィッシュの2つの異なる骨表現型を与えるコネキシン43の2つの異なる機能

Misu, Akihiro; ... ; Watanabe, Masakatsu(2016.6)[Two Different Functions of Connexin43 Confer Two Different Bone Phenotypes in Zebrafish]

 

理由

近藤先生シリーズ15

 

概要

魚は成長してもほとんど同じ形を残しているが、骨の成長には2つの異なるモデルがある。尾ひれ(ひれすじ部分)の骨は尾ひれの頂端で遠位に加わり、一度作られると伸びることはない。一方で、椎骨は体の成長の比率に応じて拡大する。骨の成長がどのように制御されているかを明らかにするためにゼブラフィッシュ変異体のsteopsel(stp(tl28d))を調べた。stp(tl28d/+)の椎骨は幼生では正常に見えるが(30日目と同様)、野生型の成体の椎骨よりも明らかに短い。一方で、ひれすじの長さは幼生と成体の両方で野生型のものと比べてわずかに短いだけである。局所クローニングによってstpはギャップジャンクションとヘミチャネルとして働くコネキシンであるコネキシン43(Cx43)を示すことが分かった。興味深いことに、cx43変異体はひれの短い(sof)変異を起こす遺伝子であることが分かった。つまり、ひれすじの部分が短いが椎骨は正常である。この対立遺伝子間の違いの原因を決定するため、カエル卵抽出液で外因的にCx43を発現させ、変異タンパク質の電気生理的解析を行った。Cx43(stp)やCx43(sof)によって導かれるギャップジャンクションの共役がCx43-WTと比較して減少していた。一方で、Cx43(stp)だけではヘミチャネルを通じた異常に高い膜貫通電流(野生型の50倍)を導く。結果により、Cx43はゼブラフィッシュの骨成長において重要かつ様々な役割をしていることがわかった。

 

印象的な図

Fig1. 野生型の変異体の体の長さと椎骨の比較

 

雑記

彼女とスマブラするような人生を送りたかった・・・。