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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

マクロファージにSOCS3が無い場合、IL-6は抗炎症反応を誘導する

Yasukawa, H;..;Hoshijima, M(2003.6, NATURE IMMUNOLOGY)[IL-6 induces an anti-inflammatory response in the absence of SOCS3 in macrophages]

 

理由

抗炎症性サイトカイン4

 

概要

IL-6が炎症性サイトカインである一方で、IL-10は抗炎症性サイトカインである。シグナル伝達と転写活性化物質3(STAT3)はIL-6とIL-10の両方の活性に重要である一方で、どうしてこれら二つのサイトカインがこのように真逆の機能をもつのかは分かっていない。この論文では、サイトカインシグナリングの抑制物質(SOCS3)がこれら二つのサイトカインの異なる活性の重要な制御物質であることを示す。マクロファージでSocs3遺伝子を欠失させ、gp130のSOCS3結合領域に変異を起こすと、リポ多糖誘導型の腫瘍壊死因子(TNF)とIL-12の産生がIL-10とIL-6の両方を抑制した。SOCS3はIL-6によってSTAT3を特別に活性化させるが、IL-10では活性化させない。これらを考慮すると、これらの結果によって、SOCS3がIL-6によってSOCS3を選択的にブロックすることで、LPSシグナリングを抑制する働きが抑えられたことが示された。

 

雑記

有名な論文誌に載ってる日本人の英語論文は読みやすくて助かる