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深刻な炎症の患者における時間的なサイトカインプロファイル:成人と子供の比較

Celeste C. Finnerty;...; Ronald G. Tompkins(2008.6, Molecular Medicine)[Temporal Cytokine Profiles in Severely Burned Patients: A Comparison of Adults and Children]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

深刻な炎症は代謝亢進と異化を起こし、結果的に重要な器官の機能障害や構造変化を引き起こす。サイトカインの放出は、この代謝亢進の反応に関連する。炎症傷害に続くこの代謝亢進の反応の深刻度は、年齢と共に増加し、死亡率を増加させる。代謝亢進と炎症反応との関係のため、成人と子供の深刻な炎症に続く血漿のサイトカインプロファイルの比較を試みた。総体表面積(TBSA)の20%以上を占める炎症を持つ25人の成人と24人の子供を用いた。Linco multiplex array system(St. Charles, MO, USA)を用いて22種のサイトカイン濃度を測定した。温度傷害に続いて、炎症性と抗炎症性サイトカインの発現の大きな摂動が見られた。炎症傷害に続く最初の週の間、IFN-γ, IL-10, IL-17, IL-4, IL-6,そして IL-8は子供に比べると大人で有意に高いレベルで検出された。炎症2週間後の間にIL-1βとIL-5で有意な違いが見られた。IL-18は炎症3週間後の間に成人より子供で多かった。炎症後21日と66日の間では、IL-1α は成人の患者に加えて子供で高い濃度で検出された。GM-CSF発現だけは全ての時間の点で有意に差があり、子供でわずかに低かった。Eotaxin, G-CSF, IL-13, IL-15, IP-10, MCP-1, そして MIP-1αは複数の点で成人で有意に差があった。IL-12, IL-2, IL-7, or TNF量はこれらの時間の点で違いは見られなかった。深刻な炎症傷害に続いて、子供の患者におけるサイトカインは成人と比べて異なっており、このことは成人の高い罹患率に関する観点を与えるかもしれない。さらに、子供と成人間の血漿サイトカイン検出には大きな相違が見られた。このことから、これら2種の集団は、炎症後の炎症反応を弱めるための異なる治療介入から利点をえるかもしれない。

 

雑記

ねむいねぇ