これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

鍼治療の数理モデルの開発に向けて

Friedman MJ, Birch S, Tiller WA. (1989, Acupunct Electrother Res. )[Towards the development of a mathematical model for acupuncture meridians.]

理由

漢方の話2

 

概要

古来の鍼治療と中国医学の伝統的な概念は、西洋とは全く異なる文化から来ており、正確な説明にはかなりの問題がある。この方法は実験的に検証されたモデルと、これらの伝統的な概念を理論的につなぐ数理的な言語を開発することである。最初に、低刺激を与えるマナカの発見のいくつかをまとめる。これは本研究の結果を確かめるものでもある。特に、マナカはCu(+)やZn(-)のような分極剤を経絡上の非鍼部分と鍼におけるいわゆる”母子部位”に用いた。両方の場合に、鍼上のCuとZnの一方向で圧力痛が増加し、逆方向だと圧力痛が減少することを観察した。”母子部位”の場合は、反応がいわゆる”五元”論と一致することがわかった。また、”母子部位”の場合は、効果は他の非鍼部分の場合に比べて大抵かなり長く持続する。マナカの結果とモトヤマのAMIのような皮膚電位診断器具による皮膚の電気的測定との間の関係を考慮して、単一の鍼の平衡電位経路を議論し、神経系反応と関連付ける。特に、鍼治療に伴う電気的刺激の拡大速度におけるマナカの臨床結果とモトヤマの結果を説明するとき、2つのイオンチャネルシナプス膜に類似する電位経路は、特に有効であるように見える。単一の鍼の場合に、"creative" サイクルや"controlling"サイクルなどのような”5元”論と言われる線形な5次元の動的システムの形態の数理モデルも作成する。入力シグナルのイオンチャネルにおけるコンダクタンスに依存して、単純質量作用の法則を考慮することで、上記で記述した膜タイプのモデルとこのモデルを繋ぐ。この混合モデルは、”病気"の進行の記述や"五元論"に基づくその治療の記述に用いられる。ここでは、鍼における予防として"病気"を解釈するが、治療はその非予防過程を開始する。

 

雑記

陰陽の数理モデルの次は5元論の数理モデルか・・・。