第2章 自己触媒系に現れる自己複製パターンと時空カオス(後編)
三村昌泰(2006.2, 東京大学出版会)[非線形・非平衡現象の数理 第4巻 パターン形成とダイナミクス]
理由
反応拡散の勉強
概要
2.5 グレイ-スコットモデルにおける極限点の整列階層構造
2.5.1 さまざまな時空間パターン
グレイ-スコットモデルではパラメーターによってさまざまなパターンが生じる
1:定常パルス 山の数は初期値による
2:トラベリングパルス パルスの反射
3:自己複製パターン
4:時空カオス
5:フロント波解
6:トラベリングパルス 衝突して消滅
2.5.2 グレイ-スコットモデルの拡散効果を除いたダイナミクス
サドル・ノード分岐・ホップ分岐が交わる点:ボグダノフ-タケンス特異点
2.5.3 グレイ-スコットモデルに現れる極限点の整列階層構造
グレイ-スコットモデルにおける自己複製パターンは、極限点の整列階層と不安定多様体のつながりの余韻が生み出す遷移パターンである。
2.5.4 なぜ並ぶのか
安定な1山解のコピーを置いたn山解も1山解の性質を引き継ぐため
2.6 整列階層構造と時空カオス
自己複製パターンにおいては最終状態は周期定常解であったが、その最終状態も極限点で消滅している点が時空カオスの理解において重要である。結果、自己崩壊というプロセスが生じ、到達する空間一様解も安定性が重要な役割を果たす。
2.6.1 自己複製と自己崩壊
一山の初期値からスタートすると、極限点の整列構造に起因する余韻を受け自己複製が次々起こる。その結果周期定常解の極限点近くの余韻に捕まり、しばらく周期定常解ごときふるまいをし、最終的には安定な空間一様解に至る。
2.6.2 時空カオス
グレイ-スコットモデルにおける自己複製→自己崩壊プロセスと時空カオスの違いは、自己崩壊の後に至る空間一様定常解の安定性の違いにある。
定常パターンが自己崩壊して不安定一様になり、その長波長不安定性により、振動をはじめ安定一様状態へ至る。領域のあちらこちらでふたたび自己複製プロセスがはじまり、時空カオスが起こる
雑記
やりたいことが多すぎて、人生が足りない