三村昌泰(2006.2, 東京大学出版会)[非線形・非平衡現象の数理 第4巻 パターン形成とダイナミクス]
理由
反応拡散の勉強
概要
局在した解間の弱い相互作用と分岐点近傍における中心多様体の理論で反応拡散系の挙動を解析する
4.1 パルス状局在解の相互作用
1. アレン-カーン方程式 フロント状定常解
2. グレイ-スコット方程式 パルス状定常解
3. 2種競合モデル フロント状定常解
4.2 相互作用方程式の導出
縮約:元々の方程式を自由度の低い方程式に帰着すること
4.3 相互作用方程式の妥当性
グレイ-スコット方程式のパルス状定常解は反発的に作用する
2種競合モデルのフロント状定常解は互いに吸引的に作用する
4.4 複雑な挙動と分岐現象
分岐点近傍における解の挙動に注目し、どのような構造がパルスの反射や自己分裂といった挙動を引き起こすのかを調べる
4.5 中心多様体の構成
集合F上の点を初期値として出発した解はFに含まれ、Fの近傍の点を初期値として出発した解は時間tに関して指数的にFに近づいていく
4.6 進行パルス解の分岐
熊手型分岐
4.7 サドル・ノード分岐
パルスの分裂:サドルノード分岐構造が本質的役割を果たしている
4.8 進行パルスの相互作用
分岐点近傍においては元の方程式の非線形のよらずある一定のタイプの方程式が縮約系として導出される
4.9 縮約方程式の解析
反射:ヘテロクリニック軌道
4.10 サドル・ノード分岐点近傍におけるパルスの相互作用
パルス間距離が臨界距離より小さいときは分裂せず、ただ離れていくだけであるが、臨界距離より大きくなると、分裂が始まる
4.11 縁分裂現象の理解
最初に臨界距離に達するのが必ず一番外側のパルス間隔
4.12 2次元スポット解の運動
スポット解:パルス状に局在した解
進行するスポット解が分岐する
4.13 2つの進行スポット解の相互作用
近づきつつある2つの進行スポット解は互いに反対方向に押し合い、最終的には互いに離れていく
4.14 おわりに
特異点(分岐点)近傍においては特徴的な運動を抽出することができ、その結果様々な解析が可能になる。また特異点近傍において導出された縮約方程式の形は特異点の性質のみによる(元の方程式によらない)普遍的なものである
雑記
式が並ぶと一気に読む気なくなっちゃう