第1章 バクテリアコロニーの多様性(後編)
三村昌泰(2005.11, 東京大学出版会)[非線形・非平衡現象の数理 第2巻 生物にみられるパターンとその起源]
理由
パターン形成の勉強
概要
1.5 コロニー形成の実験と理論の橋渡し-モデルの構築
1. 自己相似的な複雑形状のコロニーパターン形成を記述するDLAモデル:栄養分の拡散が本質の離散モデル
2. 円盤状コロニーパターンを記述する反応拡散モデル:コロニー成長速度はバクテリアのランダムウォークを養分濃度で決定される連続モデル
1.6 モデリング
バクテリアの平均密度を記述するメゾスコピックレベルのモデルを導入する
1.6.1 メゾスコピックモデル
モデルの特徴:活性状態に依存して活性集団と非活性集団の2つの相がある。
1.6.2 数値シミュレーション
同一のモデルでありながら、そこに含まれる2つのパラメーターが変化するだけで、領域Bに現れるパターンを除いた4つのパターンが再現された。
→個体群圧力効果
→パラメーターを変えるだけでは5つの異なるパターンを出現させることはできなかった。
バクテリアのコロニー形成は環境条件に対応して転換率を変えるという意味では、生物的であるが、それから生じるパターン形成は非生物的な単純な機構
1.7 有限資源-消費者系
バクテリアのコロニー形成現象は非生物系である自己触媒反応系においてもみることができる。
1.8 おわりに
1. RD方程式の解の特徴:漸近挙動は単純であるが、その遷移挙動(途中経過)において複雑な時空間パターンが出現する
2. 異なる分野に現れる様々な現象間の相違点あるいは類似点がその非線形性を調べることから明らかになる
雑記
春のこの時期は、どうにも頭がぼーっとして鼻水が止まらないんだけど、それが季節の変わり目のせいなのか、花粉症なのか、コロナウイルスなのか分からない