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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

変異マウスの皮膚における進行ストライプ

Noboru Suzuki;...;Shigeru Kondo(2003.6, PNAS)[Traveling stripes on the skin of a mutant mouse]

 

理由

教科書に載ってた参考文献

 

概要

動物発生の中で、一見形の無い卵から自律的に複雑な構造が形成される。細胞がそれぞれの細胞より大きい空間パターンをどのように作り出せるかは発生生物学における重要な問題の一つである。動物における空間パターンは、非生物系で形成される急派する構造が形成されるような同様の原理を通じて形成される。しかしながら、生物系は複雑であるため、このような分子的詳細はほとんど明らかになっていない。この論文では、変異マウスの皮膚に生じるパターン形成現象の例を紹介する。変異マウスはFoxn1遺伝子のスプライシングにおける欠損を持ち、上皮が毛包で蓄積しはじめたすぐ後で毛包発生が終了する。未成熟な毛包が急速に放出され、新しい毛包サイクルが再開する。最終的に、マウスの皮膚の色は振動するように見える。色の振動は若いマウスで同期しているが、段階は徐々に皮膚領域を移動し、最終的に進行し、空間的に均等な縞が形成される。時間スケールは大きく異なるが、変異マウスにおけるパターン変化は、ベロウソフ-ジャボチンスキー反応のような興奮系で生成される非線形波の特徴と共通している。このことから、共通の原理が波のパターン形成の根底にあると示唆される。この現象の根底にある分子的詳細は最近の分子的研究から推測される。

 

印象的な図

Fig4. 縞の移動のまとめ

 

雑記

こんないい天気になぜ家に・・・・?