細胞性粘菌の移動のモデル
Till Bretschneider; ...;Cornelis J.Weijer(1997.7, Journal of Theoretical Biology)[A Model for Dictyostelium Slug Movement]
理由
「理論生物学」第4章4-2「多細胞体形態形成のための細胞モデル」の参考文献
概要
粘菌の移動は、10の5乗の細胞で構成される協調的な移動から生まれる。粘菌の頂端の細胞は回転する細胞の移動を示すが、粘菌の後ろ側の細胞は周期的に前方に移動することが実験的に示された。粘菌の後ろ側のひねりのある回転もしくは平面波に変換される頂端で生成されるねじり波に対する化学走性によって、粘菌における細胞移動が制御されるという仮説を提唱した。これらの波に対する応答における個々の細胞の協調的な移動がその後粘菌の前方移動を生む。ここで、異なるシグナリングと移動特性を持つ2つの細胞タイプを含む山形成のモデルを拡張してこの仮説を調べる。全ての細胞がcAMPを受け渡してcAMP勾配に対する走化的に動くことが出来た。細胞は、隣の細胞と細胞外マトリックスとの接着や圧縮そして摩擦により相互作用する。モデルは、粘菌の頂端から後ろへの安定なひねり波の拡大が生まれ、これは前方への移動を生み出し、粘菌の移動を起こす。このモデルを使い、粘菌移動における興奮性や接着と細胞相互作用における細胞種の特異的な違いの影響を調べる。
印象的な図
Fig4. ひねり波の様子
雑記
もう八月も終わり・・・?