これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

甲殻類の脚パターニング遺伝子のノックアウトにより、昆虫の翅と体壁が古代の肢分節から進化したことが分かった。

Heather S. Bruce;...;Nipam H. Patel(nature ecology &evolution)[Knockout of crustacean leg patterning genes suggests that insect wings and body walls evolved from ancient leg segments]

 

理由

Twitterで流れてきた気がする

 

概要

昆虫の翅の起源は長い間議論されてきた。この議論の中心は、遺伝子のコオプションから生まれる体壁における新しい構造なのか、祖先的な甲殻類の脚における外突起(外側の成長、例えば呼吸器など)から進化したのか、である。ここでは、甲殻類Parhyale hawaiensisにおける5つの肢パターニング遺伝子をノックアウトすた表現型を報告し、ショウジョウバエや他の昆虫における以前に報告された表現型と比較する。これにより、昆虫と甲殻類の脚の配列から、昆虫と甲殻類の共通祖先に存在した2つの肢分節が、昆虫の体壁で協同し、背側に肢の近位的な突起を移動させ、後に昆虫の翅を形成したことが示唆された。結果から、昆虫の翅は新しい構造ではなく、存在した祖先構造から進化したことが示唆された。

 

雑記

遺伝子解析からこんなことも分かるのか、図を見ても全然理解できんけど、久しぶりに遺伝子解析研究で面白そうと思った。