これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

CRISPR/Cas9 突然変異誘発によって、甲殻類の脚の特殊化と進化における用途の広い役割が解明された。

ArnaudMartin;...;Nipam H.Patel(2016.1, Current Biology)[CRISPR/Cas9 Mutagenesis Reveals Versatile Roles of Hox Genes in Crustacean Limb Specification and Evolution]

 

理由

Twitterで流れてきた

 

概要

甲殻類は特殊化された脚の多様な配列を所有する。この脚の多様性を生み出すのに、Hox遺伝子の発現ドメインの移動が働いていると仮定されてきたが、甲殻類の発生中のHox遺伝子の正確な役割を理解する機能的なデータはほとんど与えられていない。CRISPR/Cas9の標的とした突然変異誘発とRNAiノックダウンを組み合わせることで、端脚類Parhyale hawaiensisの口と胴の発生中に発現する6つのHox遺伝子の機能を解読した。これらの実験的に操作された動物は、特異的かつ驚くべき相同異形成な変形を示した。Abd-Bのノックアウトがあるとき、abdominal(腹部)-A (abd-A)とAbdominal-B (Abd-B)は、適切な前後軸パターニングを必要とし、腹部になるべきものに沿った胸部的な脚をもつ動物ができる。また、abd-Aを乱すことで、腹部と胸部の付属肢の両方で特殊化を失った特徴を持つ単純化されたボディプランが生まれる。胸郭では、Ubxが鰓の発達と顎の抑制に必要であり、Antpが爪の形態を指示する。口では、ScrとAntpが顎部分と喉部分の混ざった顎脚の特徴を支配し、ScrとDfdが頭の後ろ側部分における触覚の特徴を抑制している。結果から、Parhyaleにおける各種類の付属肢の特殊化におけるHox遺伝子の役割が定義され、これはいくつかの付属肢はHox遺伝子の入力によってパターン化されるようなモジュールの特徴をもつ。さらに、Hox発現の変化が甲殻類の種間の形態的違いをどのように生み出すかを決定した。最終的に、モデル生物に現れるCRISPR/Cas9に基づく体細胞変異の有効性も強調する。

 

雑記

今日は休みたいから最小のルーチンだけこなして寝よう、と思って起きるのに、やり始めると色々進んで結局夜になる。みたいな日々