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オルメサルタンを処方された男性における、薬剤誘導性の抗Ro陽性の亜急性皮膚ループス

Taylor Gray;..;Richard Miller(2019.12, Dermatol Online)[Drug-induced anti-Ro positive subacute cutaneous lupus in a man treated with olmesartan]

 

理由

自分の研究関連

 

概要

66歳の男性が、体幹上半部と近位上肢に掻痒性の紅斑を主訴とする外来の皮膚診療を示した。この症状は3週間続いていた。検査に際して、胸部、上背そして近位上肢に紅斑性の環状と多環状の発疹があることが分かった。亜急性皮膚ループス(SCLE)と診断された。患者は、斑点に抗核抗体(ANA)陽性と抗Ro抗体陽性を示すことが分かった。生検から、亜急性皮膚ループスと一致する、真皮ムチン沈着のある苔癬反応が明らかになった。患者は、最近高血圧と診断され、アンジオテンシンⅡ受容体を阻害するカリウム保持性利尿薬であり、心不全の患者や降圧薬としてよく用いられるオルメサルタンを処方され始めていることが報告された。オルメサルタンに対する皮膚反応は稀であり、市販後調査の患者でも1%以下しか報告されていない。患者はオルメサルタンの使用を中断し、紅斑は3週間以内に完全に消失した。現在まで、知る限りオルメサルタンを処方している患者における薬剤誘導性SCLEの症例はこれまで報告されていない。

 

印象的な図

Figure1. 環状と多環状の発疹

 

雑記

かたこりこり