これはブログではない

生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

原始の多細胞性における適応と加齢に関する出芽と二分裂の結果

Hanna Isaksson;...;Eric Libby(2021.4, Genes)[The Consequences of Budding versus Binary Fission on Adaptation and Aging in Primitive Multicellularity]

 

理由

ラボSlackに流れてきた

 

概要

初期の多細胞生物は、他の多細胞系統と同様に単細胞祖先に打ち勝つため適応を獲得しなければならない。多細胞の適応のテンポとモードは、個々の細胞の特徴を含む多くの因子に影響される。細胞が二分裂か出芽を介して生殖するかどうか、という細胞の基本的な側面が、原始の多細胞性の適応率にどのように影響しうるか、を考える。数理モデルを用いて、二分裂か出芽を介して生殖する多細胞の線維の集団と単細胞集団における、有利な成長速度変異の拡大を調べる。環境収容力に達するまでの集団を比較することとで、多細胞の出芽集団における変異の拡大は、他の集団とは質的に異なり、一般的により遅いことが分かった。出芽と二分裂では、蓄積されたダメージの分配方法が異なるので、細胞の老化の効果を考えた。成長速度が細胞の年齢とともに減少すると、有益な突然変異は、多細胞の出芽集団では、対応する単細胞の集団や二分裂で繁殖する集団よりも著しく速く広がる可能性があることが分かった。結果から、細胞周期の基本的な側面が多細胞組織における適応率の違いを生じさせる可能性があることが示された。

 

雑記

時間ないときように短い論文のストックも必要だな