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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

拘束下のヒドラ再生における体軸極性の可塑性

Anton Livshits;...;Erez Braun(2022.1, bioRxiv)[Plasticity of body axis polarity in Hydra regeneration under constraints]

 

理由

たしかラボSlack

 

概要

動物の形態形成における主要な事象の一つは、極性のある体軸の出現である。ここでは従来の接合技術とライブイメージングを組み合わせて、ヒドラにおける体軸全体の再生中の体軸の極性の出現を研究する。複合組織は、親の動物の体軸に沿った輪の極性や元の位置で異なる構成において、分離した動物から切除した2つの輪の融合で作られる。初期の構成を変えることで、他の方法で親の動物から安定的に受け継がれた体軸極性が不安定になる可能性があり、逆転さえする。重要なことに、極性反転が関与する場合であっても頭部再生の場所は組織の先端に向けて強い偏りを示す。特に、元々反口側の組織先端で頭部の形成が観察された。これは既存のモルフォゲン勾配や損傷反応のみに基づくヒドラの再生モデルと互換しない。むしろ、対になる先端で頭部を形成する構造的な偏りは、超細胞アクチン繊維の組織化に欠損があることで強化されることが示唆される。アクチン繊維は、組織治癒として先端で常に形成される。このシナリオにおいて、この欠損は先端での頭部の形成を支持し、さらに欠損は頭部形成に必要でも十分でもない。これらを合わせると、結果から体軸決定は力学フィードバックとシグナル過程との動的相互作用から生じる統合過程であることが示唆された。

 

雑記

やっぱ生き物の再生って面白いね