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生物学(主に理論生物学)の論文を書くために読みます

免疫反応の基本的な数理モデル

H. Mayer, K. S. ;...; Heiden(1995, Chaos)[A basic mathematical model of the immune response]

 

理由

ラボで紹介されてたので

 

概要

細菌やウイルス、抗原や腫瘍細胞のような標的集団と免疫系の相互作用は、動的過程と考えられるべきである。この過程を二つの微分方程式の系で記述する。このモデルは非常に理想的な系であるが、免疫系とその標的との数少ない提案された非線形相互作用の組み合わせがどのように多様な種類の免疫反応を生み出しうるのかを示す。この免疫反応のうち多くは実験的かつ臨床的に観察される。特に、モデルの方程式の解は免疫学者が「原生状態」「免疫状態」「寛容状態」と記述する状態に対応する。モデルはいわゆる一次反応と二次反応を再現する。さらに、宿主が感染生物や腫瘍移植片を除去できる量以下の値に、病原菌量のや移植腫瘍細胞量の閾値レベルが存在することが予測された。標的と免疫要素細胞双方の減衰振動と非減衰振動を含む、標的と免疫細胞が長く共存することも見つけた。もっともらしいことに、移植腫瘍細胞や病原体の数がある値(低い抗原性や高い再生産率)を越えるとき免疫系が病気を制御化に置けなくなることが説明された。一方で、モデルは一見矛盾した状況も予測した。この状況には、免疫活性の増加や治療的に達成された標的減少にも関わらず、標的の生存機会が増加する状況が含まれる。さらに明らかに矛盾のある振る舞いには、標的を加えることで完治に向けて患者に良い効果がある状況が含まれる。このとき、追加の標的の利益は、加えるタイミングと量に強く依存する。周期的なパルス刺激下で、モデルは標的成長と免疫応答の両方でカオス的な時間変化を示す可能性がある。

 

印象的な図

Figure5.NK細胞と腫瘍の関係

 

雑記

親知らずを抜いたら、二日後に全身じんましんで死にそうになりました