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抗CD20(リツキシマブ)治療がアトピー性湿疹を改善する

Dagmar Simon;...;Hans-Uwe Simon(2008.1, Journal of Allergy and Clinical Immunology)[Anti-CD20 (rituximab) treatment improves atopic eczema]

 

理由

博論の参考文献

 

概要

背景:アトピー性湿疹(AE)は、湿疹皮膚病変や痒疹、典型的な組織病理特徴が特徴的な慢性炎症皮膚疾患である。

目的:抗CD20モノクローナル抗体治療(リツキシマブ)によるB細胞の枯渇が重度のAEを改善するかどうかを尋ねた。

方法:重度のAEの6人の患者(女性4名と男性2名)が2週ごとに各1000mgのリツキシマブの2回の静脈内投与を受けた。リツキシマブの有効性を評価するため、治療前後の臨床パラメーター(湿疹領域と重症度、かゆみ)、全体IgEレベルとアレルゲンIgEレベル、皮膚病理組織、皮膚と末梢血における炎症細胞とサイトカイン発現を測定した。

結果:全ての患者が4週から8週のうちに皮膚症状の改善を示した。湿疹領域と重症度は有意に減少した。海綿状態、表皮肥厚、T細胞やB細胞数の真皮浸潤のような病理組織変化も劇的に改善した。しかしながら、リツキシマブ投与の結果として血中B細胞は検出量以下であった一方で、皮膚B細胞は約50%しか減少しなかった。IL-5とIL-13の発現は治療後に減少した。さらにアレルゲン特異的なIgEレベルは変化しなかったが、血中の全体IgE濃度はわずかに減少した。

結論:AEの病態形成においてB細胞は主な役割を果たす。抗CD20抗体の治療は重度のAE患者の大きな改善を引き起こす。

 

雑記

世の中に論文たくさんありすぎでしょ